2010年9月6日月曜日

夜想曲 第5番嬰ヘ長調 作品15第2 1831年作曲、1834年出版。

前奏曲作品28第8に中間部がよく似ていることで、親しまれている有名曲。演奏が始まって直ぐには良い曲かなあと思うところもありますけれども、聴き終わって、「あぁ!ショパン」って感嘆がこぼれます。ノクターンだけに王子様の横顔を眺めているようです。1831年、ショパンが21歳の時の作品。同年の第4番ヘ長調と、翌年(1832年)に作曲された第6番ト短調とセットにして1833年にまずパリで出版。ライプチヒとロンドンから1834年に出版された、「3つのノクターン 作品15」の2番目に収められています。

 

ノクターンは夜想曲と日本で早くされていますが、音楽様式としてしっかりと根拠のあるものではありません。ショパンは同郷のピアノ音楽の先達であるフィールドが創始した「ノクターン」を引き継ぎました。この作品15に収められている3曲は、フィールドの影響がしっかり現れている第4番と、ショパンらしいノクターンとなった第6番。そして、この第5番と並べて聴く事でそれぞれを単独で聴くときと、3曲をセットとして聴くときには発見が違ったりするのが面白いところです。

他の作品同様にご多分に漏れず、ポーランドの民衆音楽に根っこがあって三拍子が基本となっている踊りの音楽。「夜想曲」という邦訳は妙薬だと思いますが、日本でのこの曲を楽しむときの印象にはずれがあるようです。眠りにつきながら聴く音楽ではなくて、寝ている間に聴いていたい音楽。夢の中で楽しく聴こえ流れているような音楽ではないでしょうか。

イグナツィ・パデレフスキ ピアノ演奏 1911年(明治44年)7月、スイス・モルゲスで録音。( His Earliest Recordings 1911-1912

ショパン生誕100年は公に祝われたのか、密やかだったのかは分かりませんけれどもSPレコードの録音は多い時期です。パデレフスキは1913年にアメリカに移住しますので、SPレコードとしてはヨーロッパでの最後のレコーディング・セッションの1曲ではないでしょうか。パデレフスキは第一次世界大戦が起こるとポーランドの首相兼外務大臣に就いたり、後には国連のポーランド大使を務めています。

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【CD REVIEW】 Doublesix Special Edition

欧米の聴き馴染んだサウンドから時には離れて、アラビック・サウンドを聴くのが好きです。ヨーロッパとアジアの文化の交流点であるだけに、音楽のスタイルも多様性に富んでいます。とりとめがない音楽だと言えばそうだろうし、西洋の音楽様式、あるいはコード進行のくくりの中に取り込まれてしまっているロックやジャズも近頃ではクラシックの方向性を向いてしまっているのではないかと感じているからアラビックは時々無性に楽しんでいます。

ただ本当の面白さは、収録時間の中に並べられたCDとして聞くものではない思いはします。でも、聞き流しBGMに心地良いです。やはり音楽を聴く姿勢が、わたしもジャンルやカテゴリーを無意識に行っているようです。ライヴの中に放り込まれたら、カオスをむしゃぶり味わいたいです。逆に身体中を、とめどない火照りで弄ばれてしまうかも知れませんけれどもね。音楽とはそういうものでしょうし、例えバロック音楽を聴いていても、わたしはエモーショナルを味わえる演奏が好きです。

Double6project - Doublesix Special Edition (2009)
Genre: Lounge, Chillout, Arabic | Release: JULY 15 2009 | 1CD | 


Tracklist:

1. I dont move (4:31)
2. Riding the dune (5:02)
3. Moon embrace (5:25)
4. My home in the sky (5:39)
5. Ulica (3:42)
6. Grapes of grace (4:12)
7. Dexterity (3:46)
8. Deva dasis (4:21)
9. Augury song (5:46)
10. Sparkle (4:34)
11. Buddah people (4:30) 

 

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