第4楽章でのみ使用されるコントラファゴット。ベートーヴェンの交響曲第9番には、ピッコロ、トロンボーンを珍しく使っています。他にホルンを4本、トライアングル、シンバル、バスドラムと打楽器も賑やかです。
終楽章に合唱が使用されているだけではないんですね。管弦楽だけで初演されていたとしても、話題は今までつづくでしょう。
そうそう、昭和のはじめの頃にワインガルトナーが、第3楽章から間髪入れずに、第4楽章を続けて演奏することを行いました。穏やかで美しい変ロ長調のアダージョ。この“憧れの調”から、ニ短調の不協和音への移行はとっても劇的。
ぞくっとして感動的。このワクワクを楽しむために第4楽章だけを聞くことはわたしはありません。1,2楽章から聴くことができなくとも、第3楽章とあわせて聴く時間は作ります。生まれる前からこの流儀にならったレコードにならされてきましたので、致し方もありません。
けれども、最近間をおかずに聞くことはなくなってきました。しずかに緩やかに消え入る余韻を楽しんで、楽しんで、楽しんで。荘重なニ短調の響きを楽しんでいます。
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