自由を与える開放感を感じたいから、お金を払うの。・・・「買ったばかりの小鳥を逃がすために、お金を使うなんてな」。小鳥売りの少年から買った、小鳥の籠をキャンディス・バーゲンに手渡しながら、スティーヴ・マッキーン扮する士官は新鮮な考え方を学んだようです。長い映画「砲艦サンパブロ」の後半を象徴するような、印象的なシーンではないでしょうか。鳥かごの蓋が開いて、飛び立っていった小鳥が高い楼門の屋根に泊まりますけど、鳥刺しがまた捕まえるんだろうな、なんてことは考えてはいけませんよ。
映画の前半では、みんなの目の前で1人の女性を裸にするかしないかで競り合いをする一幕があります。喜んで盛り上げている中には笑顔の女性の姿もあるから、これも1つのゲームと楽しむところではないかとわたしは思うのだけれども、道徳観を訴えるために高額な賭に応じる船員が出てくる。そうして救った女性は、この船員に抱かれるのだけれども、いずれは女性はこの地に取り残されるんじゃないかしらね。
2010年、11月7日はスティーヴ・マッキーンの30回目の命日。それに当たってNHK Bs-hi で1966年公開の長編映画「砲艦サンパブロ」が今日、2010年11月10日、午後3時から6時3分まで放送されました。音楽は、ジェリー・ゴールドスミス。わたしの好きな映画音楽の作曲家の1人です。ロマンティックな音楽はフランシス・レイ、ニーノ・ロータの異国旅情、ニヒルなエンニオ・モリコーネ。ジェリー・ゴールドスミスの音楽は、様々な楽器の色彩的な使い方が特色。
広大な印象の映画音楽で、良いなぁと思って確認すると、多くがジェリー・ゴールドスミスの作品でした。作曲活動も長くて、時にはスコアだけが作品であったりしましたけれども、それでもジェリー・ゴールドスミスと感じられる事は素敵ですね。
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