昨今では話題を聞く事のないイージー・リスニング音楽。ムードミュージック、BGMと称していたのが最早20年は昔。現在では「インストゥルメンタル」というジャンルになっていて、イージー・リスニングはもっと広い幅を持っているようですね。ジェームス・ラストは、ポール・モーリア以上に音楽ムーヴメントの動向に敏感な音楽家だったと、今更ながらに驚いています。この「Beach Party 3」は全12曲がコーラスを伴っています。リリースは1972年ですが、日本では紹介されたのか疑問です。日本発売があったとしても、喜ばれなかったレコードになったのではないかと思います。
ウッドストック世代、或いは、フラワームーヴメントのロックが好きなリスナーには喜んで貰える内容です。例えば4曲目の「Wimoweh」は、ロックの名曲「ライオンは寝ている」の原曲(?)です。本当は原曲ではないけど、ベースになったメロディーで言うなれば、バッハのピアノ曲にメロディーを着けた「グノーのアヴェ・マリア」のようなものです。
ジェームス・ラストの録音が、今年の後半は色々と聴いた事がなかったリリースを楽しむ機会が増えています。思いがけない新鮮な感動を聴く事が出来て、改めて優秀な音楽家だったと実感。当時はどたばたとした印象で、フランク・プールセル派だったわたしにとっては、その楽しさに気がつけないでいたようです。
録音は当時の標準。決して良い音質ではないですが、音楽は再録音したらいいと思えるほど古びた印象はありません。アーティスティックは★★★★をつけたいところですが、音質の不満もあって評価は★★。
- Banks Of The Ohio
- Holly Holy
- Get Ready
- Wimoweh
- Put Your Hand
- Swing Low Sweet Chariot
- Song Sung Blue
- Jesus Christ
- How Do You Do
- Amazing Grace
- Poppa Joe
- Wedding Song (There Is Love)
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