私家盤というレコードがあります。今でならデジタルレコーダーを使って、演奏家自身が録音を取り残しているでしょうが、レコード会社で知り合ったエンジニアに頼んで演奏会や、私的なパーティでの演奏の様子を録音してものを一部の仲間内だけに配るために作られたレコードです。演奏家のステイタスでそれぞれですが、シゲティはこの私家盤=プライヴェート・ディスクのアイテムが多い演奏家。短い準備時間、簡易なセッティングであう事も多くて、しかも、メーカーのようなプレスは出来ないので数十回の再生をしたら音ミゾが潰れるようなディスク。CDとCD-Rの関係と言えば分かりやすいでしょう。こうした録音があるので、シゲティの演奏は「汚れている」と感想が広まるのは致し方のない事ですね。
それに「汚れている」と言った表現の受け取り方でも、印象が違ってくる。クリント・イーストウッドの「ダーティ・ハリー」のダーティは、汚いという意味ですけど、それに似ている関係だと思います。確かに、レコーディング・セッションを組んでの演奏と演奏会でのスタイルが違っていたのは事実です。そこはシゲティという演奏家が録音と、ライヴに対してどう考えていたかという事のあらわれでしょう。復刻されているCDにはライヴやプライヴェート録音からの音源が増えています。そうした演奏だけを聞いていると、稀代のヴァイオリニストを楽しみ損ねてしまいますね。
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【協奏曲】
- ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
演奏:
- ヴァイオリン:ヨゼフ・シゲティ
- 指揮: アンタル・ドラティ
- 管弦楽:ロンドン交響楽団
試聴感とレコード盤、ジャケットのコンディション:
- 1961年録音。この当時のシゲティの録音については、音の汚さ云々が良く言われますが、ここで聴くヴァイオリンの音色は銀の糸のような高貴な美しさに満ちていると私には聴かれます。何処にも通俗性のない高い精神性を感じさせる演奏です。リヴィング・プレゼンスだけに録音はもちろん優秀。
- 盤は優秀で、大変良い状態で鑑賞できます。たまに聞かれるプチ音も小さなものです。
- ジャケットも四隅もしっかりで、大変綺麗な状態です。
- スタンパーは1-1で、オリジナル。モノーラル録音。
- この盤のステレオ盤は、大変高価です。
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