2010年8月17日火曜日

名曲のこよみ 8月17日:ジークフリートの葬送行進曲

今日は何の日? 記念日になっているクラシック音楽は・・・ワグナー作曲 舞台祝典劇《神々のたそがれ》から「ジークフリートの葬送行進曲」はいかがでしょう。

8月17日は、《ニーベルングの指環》の初演が終わった日・・・1876年(明治9年)のことです。

第1回のバイロイト音楽祭で初演された、《ニーベルングの指環》は序夜と3日間かけて上演される4部作「ラインの黄金」、「ワルキューレ」、「ジークフリート」、そして「神々のたそがれ」の全体のタイトル。この4部作を上演するだけのために作られた歌劇場がバイロイト祝祭歌劇場で、毎年7月末から8月の間だけ開催されます。専属の歌手、オーケストラを置かないことで得意な運営ができるようになっています。ほとんどのオーケストラがこの夏の期間は演奏会を開きませんから、楽器奏者にとっては特別報酬を得る機会にもなります。

ある年はウィーン・フィルのメンバーが多くいたり、それがベルリン・フィルであったりと言うこともありますから、固有の響きに囚われることのないバイロイト独自の響きが楽しめることになります。

4日間で総ての上演時間を総計すると16時間ほど。ビートルズの公式録音を聴くのと同じくらいの時間です。4日間と行っても、バイロイト音楽祭での上演では間に1日の休みを挟んで5日間をかけて完成します。4つの作品は連作ですけれども、それぞれの作品の間には長短の年月が流れていますから鑑賞する方も休みを鋏ながら楽しむのが心地良いものとなります。

ワルキューレの騎行についで、良く聴かれる管弦楽曲が全体を通しての主人公であるジークフリートが殺されて運ばれる時に演奏される「ジークフリートの葬送行進曲」です。

ジークフリートはドラゴン退治をした時に、龍の血を舐めたので不死身の身体になりました。身体中に持ちをあびて無敵の肉体にもなったのですが運命はイタズラなもので森の木の葉が1枚、背中に舞い降りてきて急所となってしまいます。ジークフリートがおろされたのはギービヒ家での結婚式の前夜。ジークフリートはブリュンヒルデと結婚していたのですが、ギービヒ家を訪れた時に“忘れ薬”を飲まされてしまいました。そのことを知らなかったブリュンヒルデは、ジークフリートが気変わりをしてしまったと怒り半分、弱点を証してしまっていたのでした。

ブリュンヒルデは神の娘、戦(いくさ)の女神ワルキューレだったのですが父親の大神、ウォータンの言いつけを聞かなかったので普通の女性になってしまっていました。まあ、それも一旦は目をつぶろうとしたウォータンに、それでは長として示しがつかないでしょうって妻、女神フリッカに釘を刺されて渋々といった行動。女性に振り回されぱなっしの結末です。

 

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The Beatles - The Decca Audition (1962) / ザ・ビートルズ:ザ・デッカ・テープ

今ではビートルズは英EMIの代名詞のような存在だから、こうした録音がEMI系列でリリースされることは良いことだと思います。ビートルマニアだったら、ポリドールやVictorからのサントラ盤もフォローはしているから良いものの、一般的にはリリース情報も見のがすことがないことは嬉しいことです。

でも、ちょっと待って!!

この『デッカ・テープ』は、タイトルの通り英DECCAでの録音であるところが、頭の隅に置いて聴かなければいけません。ドラムスがリンゴ・スターではないことも大切かも知れないけれども、EMIのスタジオではなく、EMIのエンジニアによる録音でもないところを聴き込みましょう。ドラムの奏法や、コーラスのはもりでも無くてDECCAからビートルズがデビューしていたら“ビートルズ・サウンド”として一般的にイメージされている音が、EMIからリリースされたレコードだから・・・と、感じられるんじゃないかしら。DECCAレーベルからリリースされるんじゃなくて、EMI/東芝EMIのリリース盤で聴く事が面白い体験をきっとできます。

 

『1962年1月1日月曜日、午前11時。大晦日の前夜から吹雪の中をロンドンまでたどり着いたビートルズは、ウエスト・ハムステッドのデッカ・スタジオでデッカの担当者マイク・スミスに待ちぼうけを喰らっていた。当時の英国では元旦は公休日ではなかった。徹夜の新年会で遅れて来たスミスはビートルズの持ち込んだアンプ類の使用を認めず、スタジオの機器を使い待望の『オーディション』は始まった。それは一般的に創造される生演奏を審査してのオーディションではなく、『権限のある』デッカ社内の人間に聴かせるためのサンプル・テープの録音であった・・・』

CDの帯にあるように、DECCA系の社風と言えるスタイルで今でもミュージシャンが録音したデモ・テープの持ち込みでリリースされる形は変わりません。クラシック音楽の演奏家であろうとロックであろうと同じです。それがヒットするとDECCAの録音スタッフがつくというものです。だからDECCAからデビューするアーティストのデビュー盤は面白い、と言うか録音面ではユニーク。中には再録音される曲もありますね。

 

The Beatles - The Decca Audition (1962)
Genre: Rock | Label: Parlophone/TOCP-6211 | 
15 tracks | Release: 1962

Tracklist:
-----------------
1. Like Dreamers Do (2:39)
2. Money (That's What I Want) (2:26)
3. To Know Her Is To Love Her (2:38)
4. Memphis, Tennessee (2:23)
5. Til There Was You (3:02)
6. Sure To Fall (In love With Her) (2:04)
7. Besame Mucho (2:42)
8. Love Of The Loved (1:54)
9. Hello Little Girl (1:43)
10. Three Cool Cats (2:28)
11. September In The Rain (1:58)
12. Take Good Care Of My Baby (2:29)
13. Crying, Waiting, Hoping (2:06)
14. The Sheik Of Araby (1:45)
15. Searchin' (3:06)

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Le Clan des Siciliens

わたしが馬泥棒をさばく時、その罪を問わない。それは陪審員の役目だからだ ー チェーホフ

午後3時(2010年8月17日、火曜日)から映画『シシリアン』放送。夜の放送だと思っていたから、わたしにとってはちょうどよかった。午後1時でもなく、午後2時でもなく、午後3時からだと午後5時過ぎに見終わることが出来るので暑い日々のクールダウンにふさわしい。

ハイビジョン放送で見るのは、恐らく今回が初めてです。わたしが洋画に興味を持ち始めたのは、小学生の時に日曜洋画劇場か、金曜ロードショーで放映された『猿の惑星』でした。中学生の時はアラン・ドロンに夢中になって、『シシリアン Le Clan des Siciliens 』は中でもお気に入り。暫くしてチャールズ・ブロンソンや、クリント・イーストウッドの魅力にも惹かれましたけれども、ハンサムなアラン・ドロンから洋画に興味を引かれたのはわたしだけではないでしょう。

寝室には大きなアラン・ドロンの顔のアップのポスターを飾っていました。映画のポスターではなかったけど、映画館かポスター専門店で購入したものだったと思います。

母も一緒に観ていたと思います。アラン・ドロンに見ほれているわたしにやれやれという感じでつきあっていたと思うけど、映画冒頭アラン・ドロンが護送車の床をダイアモンドカッターで切って、併走している車で脱走するシーンにルパンみたいだと感心していました。今思い返せば、アラン・ドロンと言う役者さんは映画1本1本の中に新たな魅力を産み出して、それが次の映画に生きている。進化発展型(?)の役者ではなかったでしょうか。

 

 

口笛の哀感漂うメロディー。楽器やリズム、テンポを変えて主題が何度も出てくるので『シシリアンのテーマ』には1度テレビ放映で見ただけで魅了されました。『猿の惑星』などはサウンドトラックなどに関心も寄せなかったのですが、映画音楽。ヨーロッパ映画のサウンドトラックに興味ひかれるきっかけになったのが『シシリアン』から始まったのかも知れません。クラシック音楽のレコードはブラームスからスタートしたけれども、本当に面白いと感じるようになったのはフランスのクラシック音楽の様式美に出逢ってからだったのではないかと、今振り返ってそう感じています。

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Deana Carter - Everything's Gonna Be Alright


Deana Carter - Everything's Gonna Be Alright (1998)
Genre: General Contemporary Country | Release: 1998 | 1CD |

Tracklist:

01. Absence Of The Heart - 3:30
02. Angels Working Overtime - 5:21
03. Brand New Key - 3:18
04. Colour Everywhere - 4:13
05. Dickson County - 3:34
06. Everything's Gonna Be Alright - 5:21
07. Make Up Your Mind - 4:38
08. Michelangelo Sky - 3:53
09. Never Comin' Down - 5:32
10. People Miss Planes - 3:25
11. Ruby Brown - 4:19
12. The Train Song - 4:02
13. You Still Shake Me - 2:48

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