カッコーの巣の上で を午後(NHK Bs-hi 2010年8月26日木曜日、午後3時)観ていました。のこぎりで演奏した主題歌が懐かしく、発想ありきで新しいものは生まれるものだなと感じています。
映像の中の名曲で映像の中のクラシック音楽ではありませんけれども、「カッコーの巣の上で ONE FLEW OVER THE CUCKOO'S NEST 」をはじめ耳にする機会の多い名曲「シャルメイン CHARMAINE」。マントヴァーニ楽団が1951年に録音したレコードは大ヒット「クラシック」と言っても良いでしょう。マントヴァーニ楽団(MANTOVANI and HIS ORCHESTRA)は40人を超える大楽団。最近ではストリングスはシンセサイザで作るバンドも多いけれども30名近くがストリングス。ヴァイオリンだけで20名は通常のクラシック・オーケストラ並みですね。
だからでしょうかCDの問い合わせを受ける時に、「クラシックと思いますけど」って誤りを正すような問い返しがあったりもします。マントヴァーニ楽団のサウンドは一聴して分かり易い。ヴァイオリンが多いことを活かしてタイミングをずらして弾くことでカスケード効果を出しているのが特長です。マントヴァーニは名前から推察できるようにイタリア、ヴェニス生まれ。ですが、イギリスに移住、音楽を学びます。そして第二次世界大戦後にアメリカへポピュラー音楽で進出したわけですけれどもイギリスのオーケストラ界では戦争中に戦死した楽団員が多くてハレ管弦楽団では女性演奏家をたくさん起用してジョン・バルビローリが第三次黄金時代を迎えていた頃ですよね。ヴァイオリン演奏家はもとよりたくさんいそうですから、楽団員として揃えることは難しいことではなかったと思います。
管楽器と比べてストリングスの数が異様に大きいマントヴァーニ楽団の編成は、第二次世界大戦後という事情もあったのかも知れませんね。カスケード演奏もドイツ式の縦の線を揃えたスタイルでもないし、個人芸に長けていようとブレンドされてしまうのではないかしら。徐々に演奏技術が上がればいいわけですから、腕達者がフォローして成長を待てば良いですものね。1990年代に女性だけのオーケストラが話題にされたことがありましたけれども、戦争前と戦争後のヨーロッパもアメリカも女性の楽団員は占める割合が変化した時代ではないかしら。
戦後の音楽はアメリカが元気。映画の主題歌を中心にレコード文化が商業的ささえとなっていきます。アメリカの映画主題歌をレコードとして楽しまれる時代のムーブメントの中でマントヴァーニ楽団が果たした役割は今感じるものよりも大きかったと、わたしは感じています。1951年にレコード発売されて大ヒットした「シャルメイン」はマントヴァーニ楽団の代表作。名刺代わりの曲です。この曲も1926年のアメリカ映画「栄光なにするものぞ」の主題歌です。マントヴァーニのオリジナル作ではないんですね。
プールでスタイル作りしている女性の姿が当たり前になりました。水に親しんでいる子どもたちも女の子が多いように見受けられます。わたしは泳ぐのが苦手で撮られた写真を見る限りではプールをエンジョイしているように観られるけれども、水から出ると顔を拭ってばっかりでした。
水の中から出る時の音の聴こえ方が変わるのは興味深いものがありました。シャルメインなどをはじめ、マントヴァーニ楽団やパーシー・フェイス楽団が子どもの頃遊んでいた遊楽場のプールでは良く聴こえてきました。大人になったらプールバーで聴く機会があったりと、「シャルメイン」を聴くと夏の終わりをイメージします。
一羽は東に、一羽は西に、一羽はカッコーの巣の上を飛んでいった・・・・・・
それぞれ一羽一羽に羽ばたき向かう空がある。
妖精たちの夏はこれから、妖精たちの青春が楽しみ。
たくさんの妖精の中でも、今一番楽しみなのが