悲痛な響きを漂わせながら、息絶えるように終わるチャイコフスキー(1840〜1893)の交響曲第6番。“悲愴”というタイトルは、初演を聴いた弟・モデストの発案で名付けられ、チャイコフスキー自身も気に入っていました。ところが、この初演からわずか9日後に、チャイコフスキーは生水を飲んでコレラにかかり、死んでしまいます(一説には自殺ではないかとも言われています)。まるで自らの死を予感したかのようなこの交響曲は、印象的なネーミングもあいまって、広く親しまれています。
TCHAIKOVSKY: Symphony No. 6 in B minor, Op. 74, "Pathétique".
Berlin Philharmonic Orchestra.Wilhelm Furtwängler, conductor. Victor Album DM 553 Victor 17561 - 17566 (032549 - 032560). 12インチ盤、6枚12面。
Recorded October-November 1938, Beethovensaal, Berlin.
第1楽章 II. Allegro con grazia 演奏時間 8:42